ブランド立ち上げの方法

【知らないとヤバい!】アパレルブランド立ち上げで失敗しないコスト意識とは?

よしみ
よしみ
こんにちは!現役でアパレルデザイナーをしながら、アパレル未経験者のアパレルブランド立ち上げサポートをデザイン~服作成、集客まで トータルでサポートしているブランドプロデューサーのよしみです。

ブランドを作りに重要なのはコンセプト設計やターゲット設定が重要でそのターゲットニーズがある商品をデザインしていく必要性があることは分かってきた!という方も多いかと思います。

ここをしっかり押さえたら売れるアパレルブランドになる!!

なんて思っていたら大間違いです!
アパレル未経験者でブランド作りをする人がハマりがちな落とし穴としては「コスト意識」です。

ただ、ここを押さえないとどんなに素敵で需要のあるデザインでも売れませんので重要な部分です。

今回はブランド立ち上げに超重要なコスト意識についてお伝えします。

知らないとヤバい!アパレルブランド立ち上げで失敗しないコスト意識とは?

まず、多くの人が陥りがちなのは

販売したい商品に対してどれくらいのコストで商品作りができるのかということを無視していることです。

なんとなく作りたい洋服を作ってみたはいいものの、出来上がってみて売ろうとしたら高すぎて買ってもらえる値段になってない!!なんていうことはあるあるです。

ここで意識してほしいことは

①ターゲット目線で商品をいくらなら買うかを考える
②何にコストがかかっているかを知る
③できることとできないことを知る

これについて順に解説をしていきます。

①ターゲット目線で商品をいくらなら買うかを考える

まずイメージをしていただきたいのですが、

ユニクロのような品質の商品を100枚作ったらいくらになると思いますか?

実際にいくらになるかはわかりませんし、実際にユニクロのような品質の商品を100枚だけ作ることは不可能です。

しかし、今のユニクロの販売価格に比べたら確実にかなり高くなります。
では、ここでは倍のコストになるとします。すると必然的に販売価格も上がります。

今のユニクロのような商品を倍の価格で買いたいですか?

きっと、買いたくないと思います。同じような商品だったらユニクロで買えばいいですよね?

ユニクロがあのクオリティーをあの価格で出せる理由は

・大量生産である
・大量生産のため人件費が安い国で生産できる

ということが最大の理由です。
そのため、同じコンセプトで同じようなもの作りをしようとしても同じような価格にはなりませんし、ターゲットのこと求めるコストにはできません。

まずは、ターゲットの目線に立ってその商品がいくらくらいなら買いたいと思うのか?を基準にその商品がその値段に見合う価値を提供できる商品にしていく必要があります。

そのためには、市場の競合ブランドの商品の価格をリサーチして、そこからかけ離れない商品作りをしていきます。

やりたいことを全て叶えるとかなりコストが跳ねてしまいます。

・素材のクオリティー
・生地の用尺

・デザイン面
・枚数
・付属
・生産地
  など

の全てがコストに関わってきますので、バランスをみて妥協できる点は妥協をしていく必要も出てきます。

仮に自分が作りたいと思う商品をそのまま商品にしてしまうとコストが高すぎてターゲットの買いたい商品にならなくなってしまう。なんていう失敗はよくあることなので、しっかりお

②何にコストがかかっているかを知る

洋服のコストは何が反映されているのかを知る必要があります。

大きくコストに入るのは
①洋服作成にかかるコスト
②洋服作成以外にかかるコスト
 の2つになります。

①洋服作成にかかるコスト

大体、コストというとこの洋服自体の作成にかかるコストだとイメージする方が多いでしょう。

洋服のコストには先ほどの
・素材のクオリティー
・生地の用尺
・デザイン面

・枚数
・付属
・生産地
  など
といった部分がかかります。

この部分にこだわればこだわるほどコストはかかります。

生地をたくさん使えばコストは高くなりますし、枚数が少なければ少ないほどコストは高くなります。

特にコストが高くなりがちなポイントとしては

a)生地用尺について
用尺というのはデザインと生地幅の関係性で決まります。
作りたいデザインが生地の取り効率が悪いデザインだと裁断した際に生地を捨ててしまう部分が多くなるためコストが高くなってしまいます。

生地巾に対しての生地の取り効率の良いデザインやサイズにしたり、生地巾の広い生地に変更することで解消されることもあります。

b)付属の使用について
また、付属の使用にも注意が必要です。
付属というのはファスナーやボタンなどを指しますが、特にファスナーは日本の場合はYKKを指定して作ることが多くコストが高くなる要因になります。

付属を使うべき効果的部分や見せ方、付属を使わなくてもよく見せる方法を考えるのもデザイナーの腕の見せ所です。

②洋服作成以外にかかるコスト

洋服自体にかかるコストはイメージできると思うのですが、多くの方が見落としがちなのは洋服以外にかかるコストです。

<洋服以外にかかるコストとは?>

・物流コスト(サンプルをメーカーに送付したり、商品配送など)
・下げ札やブランドネームのコスト
・商品配送時の梱包資材のコスト

・ECサイトの構築、運営コスト
など

です。
洋服のコストだけではなく、この点もコストとして考えないと利益が出なくなってしまいますので、この部分の存在もあることを理解して商品の販売価格を考える必要があります。

③できることとできないことを知る

先ほどのユニクロの例に近いのですが、できることとできないことを知ることが重要です。

洋服を生産する際は

・大量生産でないとできないこと
・小ロットの方がやりやすいこと

というのがあります。

特にブランドを立ち上げる際は多くの方は小ロットで商品作りをされる方が多いかと思うので、大量生産でないとできないことを理解しておくことは重要です。

<主な大量生産でないとできないこと>
・オリジナルの色に生地や糸を染める
・オリジナルの機能を入れた生地の開発をする
・オリジナルの付属を作って付ける

・東南アジアなどの生産地で生産をしてコストを下げる
    など

ここでのポイントは、「ロット」が必要となるものはコストアップの対象となります。
小ロットの場合は既にある素材、色、付属の範囲内で商品作りをすることが鉄則となります。

まずはできる範囲でデザインを考えて形にしていくこともデザイナーの力量になりますので、ここを理解して商品を作りましょう。

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コストの出し方

とはいっても、どうやってコストを出したらいいのかわからない。という人も多いかと思うので、ここでは具体的なコストの出し方をお伝えします。

コスト出しの順序はこの通りです。

①目標の商品販売価格を決める
  ↓
②目標のコストを出す

③コストに合わせた商品作りをする
  ↓
④工場やメーカーにコスト出しの依頼をする

ここについて具体的に説明をします。

①目標の商品販売価格(上代)を決める

まずは目標となる商品価格(上代)を決めます。
決め方としては先ほどもお伝えしたとおり

・競合ブランドの商品価格をリサーチ
・ターゲット目線に立ってどれくらいの価格で買いたいか考える

をして設定をしていきます。
これをする場合、コンセプト設計などでもお話ししましたが、競合ブランドとして同じくらいの価格帯のブランドをPICK UPしていただいたと思うのでそちらを元に考えていただくと考えやすいです。

また、同じような価格帯でも生産している枚数が多すぎると参考にならないので、比較的的小ロット(1000枚以下)で生産をしていそうなブランドを設定していただくとイメージがしやすいです。

②目標のコストを出す

設定した上代に対して目標とするコストを算出します。

コストの出し方としては原価率を計算していきます。

<原価率の出し方>
一般的なアパレル企業 上代の30〜40%
小規模なブランド   上代の50%まではみる(ただ少数)

となります。
多くの場合は原価率は40%以内で抑えます

よっぽど、上代は安くしたいけど思ったよりもコストが入ってしまった場合や自分一人のブランドなどで他にコストをかける部分がない。という場合は50%くらいまではみるのもありです。

コストに合わせた商品作りをする

目標とするコストが出たら、それに合わせた商品作りをしましょう。

デザインが決まってサンプルを依頼する際に

・生地
・付属

をコストに合わせたものを収集してもらうようにしましょう。

生地や付属に関しては

中国 < 韓国 < 日本

の順で高くなる可能性が高いですので、そちらを基準に収集します。

メーカーさんや工場さんに伝える際も、
このデザインで枚数は◯枚、大体コストいくらくらいでハマる生地を探しています。
というように

・デザイン
・枚数
・目標のコスト

を元に伝えるとスムーズです。

④工場やメーカーにコスト出しの依頼をする

正確なコストはサンプル作成をしないと出ませんが、概算のコストに関しては

・指示書(デザイン・仕様の指示・サイズが載った書類)
・生地
・枚数

があれば出すことができるので、これが決まったらコスト出しをメーカーさんや工場さんに依頼をしましょう。

そうすることで、商品コストを算出することができます。

コストが高くなった際の対処法

とはいえ、目標としたコストに対して、実際のコストが高くなってしまった。なんてことはよくあることです。

その場合はどうしたら良いかというと

どこかを妥協するしかありません。

繰り返し伝えているようにコストは

・素材のクオリティー
・生地の用尺

・デザイン面
・枚数
・付属
・生産地
  など

の全てが揃って決まります。

生地をこだわって良いものを使えばもちろん高くなりますし、付属をつければつけるほどコストは高くなります。

やりたいことを全て盛り込見たい気持ちはありますが、コストをはめるためにはどこかしらを妥協していく必要はあります。
これは大手アパレルブランドでも同様に行われていることです。

どう妥協点を決めるのかというと譲れない点の優先順位を決めて考えます。

・一番譲れない点はどこか?
・ターゲット目線であった方が良いものは何か?

といった視点で考えて優先順位を決めましょう。

まとめ

いかがでしたか?
商品作りに関して、デザインも大事ですがコストもとても大事な要素です。コスト感覚をつけることでより売れる商品作りへの一歩近づきます。ぜひ、コストについても意識をして商品作りをしていきましょう。

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