というご質問をよくいただきます。
アパレルデザイナーというとファッションイラストを買いているイメージがあるので、絵が上手でないとブランド作りができないイメージあるかもしれませんね。
では、実際にはどうかというと
絵が上手に描けなくてもブランド立ち上げはできます!
しかし、ここには押さえていただきたい大事なポイントがあります。
今日は、絵が下手でもブランド立ち上げは可能なのか?について絵が上手でない方が押さえるポイントまで説明をします。
絵が下手だとアパレルブランド立ち上げできないの?
まず、絵は上手でなくてもブランドの立ち上げは可能です。
TVなどのイメージでアパレルデザイナーというと芸術的なファンションイラストを書くイメージがあるかもしれませんが、実際にあのようなファッションイラストを描くシーンというのは企業ブランドのデザイナーをしていてもありません。
アパレルデザイナーの描くデザイン画に関して上手であれば上手である方が当然良いのですが、それよりも大事なポイントは
工場に伝わる絵を描く
ということで、アート的に素敵な絵を描くというより工業的に「伝わる絵」を描く必要があります。
また、デザイナーというとファッションイラストレーションよりも絵型と呼ばれるアイテムの平絵を描くことの方が圧倒的に多いです。
絵型を描くために大事なポイントとしては
・その絵を見ればどんなデザインなのか分かる
・その絵を見れば大体仕様が分かる
という点です。
どんなに素敵な絵でもそれがそんな仕様なのかイメージがわかない。伝わらない絵はNGとなってしまいます。
そのため、絵型を描くためには
洋服の仕様を理解する
ということが最重要となります。
何となく絵を描いているようですが、ここを理解していないと適正な服に仕上げることができなくなってしまうためです。
とは言っても、どうやって理解をしていけばいいかわかりませんよね?
ここでは、仕様を理解し絵を描くためのステップを紹介します。
<仕様を理解して絵型を描くためのステップ>
①まず洋服を観察する
↓
②洋服を見ながら、その洋服の絵を描く
↓
③とにかく数をこなすしかない
①まず洋服を観察する
まずやっていただきたいことは、参考にする洋服をしっかりと観察をしてください。
どこを観察するのかというと、
・全体のシルエット
・ギャザーやタック、ダーツの入り方
・切り替えの入り方
・ステッチの入り方
・フリルなどの付き方
・衿の付き方
など
細かく見てください。
デザイン初心者に多いのが
・切り替えがあるべき部分にない
・ボリューム感がおかしい
・不要な線が入っている
など
元となる洋服を見ないで想像で絵を何となく描いてしまっているということです。
それだと、工場などに伝わらないのでしっかりとまずはその洋服がどのようにできているのかを観察しましょう。
②洋服を見ながら、その洋服の絵を描く
次にやっていただきたいのが実際に絵を描くことです。
ここでは、自分のオリジナルの服の絵を描くのではなく、①のステップで観察をした洋服の絵を洋服を見ながら描くことをしてみましょう。
また、洋服を見ながらだとよくわからないという方は写真に撮ってみてその写真を参考に描くと全体のバランス感などがわかりやすいのでおすすめです。
まずは真似をして描いてみることで仕様を理解していきましょう。
③とにかく数をこなすしかない
アパレルデザイナーですでに活躍している人もみんな初めは下手でした。
しかし、上手になるように繰り返し練習をしたり数をこなしたことで上手になっていっています。そのため、初めは大変かもですがとにかく数をこなして慣れることをしましょう。
デザイン画のとっておき上達法
とは言っても、そんなに上手に描けないよ…という方も多いと思うので、ここではデザイン画のとっておきの上達法を紹介します!
まず、デザイン初心者さんは洋服の全体のバランスを取るのが難しいと思います。
そのため、
写真や見本の絵を下に敷いて上からなぞって描く!
というのがおすすめの手法です。
全体のバランスをなぞってみて、細かいディテールなどは洋服の実物や写真を観察して描いてみましょう。
見本となる絵についてはPintarestで
・絵型
・絵型 アパレル
と検索するとたくさん候補が出てきますので、描きたい洋服の絵をPICK UPして下絵に使用したり、参考にするのがオススメです。
また、なぞって描くのにもいくつか手法があるので紹介します。
①紙で描く
見本となる絵を下に敷いて上に紙を置いてなぞる方法です。
少しアナログな手法ではありますが、最もスタンダード且つ誰でもすぐにできる方法です。
用意するのは
・白い紙(コピー用紙でOK)
・下に敷く見本となる絵
です。
下に敷く絵は少し濃いめにプリントアウトしておくと上から透けて見えやすのでなぞりやすいです。
②iPadを使用する
次におすすめの手法はiPadを使用する方法です。
最近はとても便利なもので、iPadをお持ちの方はこれがとても便利なのでおすすめです。
好きな画像をPICK UPしてコピーなど不要ですぐに描けるのと、描き直しや複製も簡単です。
使うのはお絵描きアプリやノートアプリで
・Goodnotes
・Procreate
などがおすすめです。
他にも色々あるので、見てみてお好みのものを使用してください。
iPadを使用する際はアプリ上に参考にする絵や写真を配置していただき、その元写真は少し薄くしていただいた上からなぞりましょう。
薄くしておくことでなぞった線が見やすくなります。
③Illustratorで描く
最後におすすめなのはIllustrator(Adobeソフト)を使用する方法です。
こちらは手描きではなく、Illustrator上でパスを使って描く方法になるので、絵を描くことに加えてIllustratorを使いこなすスキルが必要なため少しプロ的手法です。
Illustratorを使うのにも月額の使用料がかかるため、すべての方におすすめできるわけではないのですが、すでにIllustratorを使っている方にとってはオススメです。
また、基本的に企業のデザイナーも最近は手描きの絵型よりもIllustratorを使って絵型を描くことの方が増えているので、Illustratorを使って絵型を描いてみたいという方はぜひチャレンジしてみてください。
こちらも基本的にはやり方は同じで、下側のレイヤーに参考とする画像や絵を敷いていただき上からなぞって絵を描きます。
絵型をより上手に見せるコツ
ある程度、絵型を描くことに慣れてきたら絵型をより上手に見せるコツも取り入れてみてください。
それは、全体を同じ線の太さで描くのではなく、強弱をつけるということです。
・アウトライン → 一番太く
・切り替えやボタンなどの付属 →次に太く
・ギャザーやステッチ →一番細く
と強弱をつけると絵に立体感が出てぐっと絵が上手に見えるのでやってみてください。
絵がどうしても上手に描けない場合の対処法
ここまで、絵の描き方を紹介してはきましたが
どうしても上手に描けないよ…
という方もいらっしゃるかと思います。
そんな場合はもうブランド立ち上げを諦めなければならないのか?
というと、そんなことはありません!
対処法はあります!
<絵が描けない場合の対処法>
①絵型を描ける人にお願いをする
②作りたい洋服に近い参考の写真やサンプルを用意する
③参考の画像やサンプルからアレンジする点を明確に伝える
これを順に解説します。
①絵型を描ける人にお願いをする
最終的に工場さんやメーカーさんにサンプル依頼の指示をするためには明確な絵型がどうしても必要になってくるため、自分で描ける自信がない場合はアパレルデザイナーさんにお願いをしましょう。
絵が上手な人ならいいのか?というとここまで説明をしてきた通りに洋服の仕様を知った上で絵型を描かないと思ったイメージにならないため、仕様を理解しているアパレルデザイナーさんにお願いをしましょう。
アパレルデザイナーさんはメーカーさんにもいるかと思うので、相談してみましょう。
と言っても、依頼の仕方にもコツがあります。
②作りたい洋服に近い参考の写真やサンプルを用意する
作りたい洋服に近い参考の写真やサンプルを用意しましょう。
まだ、アパレルの経験も浅いとなかなかイメージを言語化していくのは難しいと思うので、
イメージをする写真やサンプルを準備するのが一番早いです。
デザインイメージというのは人それぞれ表現方法やニュアンスが違うので、共通認識の材料があった方がイメージがつきやすくなり、イメージとしたデザインを作りやすくなります。
企業ブランドのデザインでも普段からこの方法でデザインをしていますので、アパレル初心者でなくてもやる方法です。
③参考の画像やサンプルからアレンジする点を明確に伝える
準備をしたサンプルや画像からアレンジする点を「明確」にデザイナーさんに伝えましょう。
思ったようなデザインにならない…
という悩みがあるとしたら、それはデザイナーさんやメーカーさん、工場さんのせいではなく、ご自身の伝え方が悪いと思ってください。
そのため、言語化が難しい場合はできるだけ多くの写真やサンプルを用意して伝わるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?絵が下手でもブランドを立ち上げることはできますが、色々とコツが必要です。
絵を描くコツにも伝え方にもコツがあるので、できるだけ工場さんに伝わるような絵やサンプルを準備をすることでイメージする商品作りをしましょう。
>関連記事:ブランド立ち上げアパレルデザインの資格やスキルは必要?についてはこの記事もオススメ
↓ ↓ ↓
お問合せはコチラ
ヴェッド好美のインスタではアパレルのインスタ集客について発信中📱
↓ ↓ ↓
インスタはコチラ