アパレルブランドを立ち上げる!と決めたはいいものの、
という流れやスケジュールはとても気になることですよね。
このご質問はよくいただくご質問の1つです。
洋服は販売したいと思ってもすぐに売ることはできません!
そのため、企画から生産までの期間がどれくらいあるかを理解していないと予定していた時期に洋服が売れない!!
なんていう落とし穴に陥る可能性大なのでしっかりと押さえていきましょう。
今日はアパレルブランド立ち上げの企画から服作りまでどれくらいかかる?についてお伝えします。
【9割が勘違い!?】アパレルブランド立ち上げから販売するまでのスケジュール感解説
アパレルブランドを立ち上げる!と決めたとして、
イメージがあればすぐに洋服が作れる!
と思っている人が非常に多く、9割が勘違いしています。
しかし、そんなにドラえもんのポケットのように洋服は出てきません!!
一体どれくらいの期間でデザイン考案〜生産までできると思いますか?
どんなデザインなのか?どこで作るのか?などによっても変わってはきますが、アパレル未経験でこれから始めてブランドを立ち上げようとしている人でしたら、
最低でも6ヶ月は見てくださいね!
とお伝えしています。
これが長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれだと思いますが、スムーズにいった場合と考えていただいてOKです。
通常、企業ブランドのデザインを行う場合は
・そのブランドの業種(ファッションビル系、量販店、スポーツなど)
・大量生産or小ロット
・生産地
によって企画から生産までの期間は異なりますが、トレンドを意識したファッションビル系のブランドの場合は企画から生産までおおよそ3ヶ月くらいです。
しかし、初めて洋服作りをすることを考えると
・全てが初めてのことばかりで慣れていない
・アパレルの知識がない
・コンセプト設計のこれから
ということがほとんどのため、どんなに急いだとしても余裕を持って半年は見ていただくようにお伝えをしていますが、正直これでも最短だと思います。
というのも、
洋服は生もの
です。
どんなに良い商品だとしても、その商品をその商品を売るべき適正な時期に入れないと売れないため余裕を持って準備することをオススメしています。
企画から洋服生産までのおおよそのスケジュールとは?
では、実際に企画を初めて洋服の生産までにはそれぞれどれくらいの期間をみて準備をしていくのでしょうか。
ここでは小ロットの場合のおおよそのスケジュール感について具体的にお伝えをしていきます。
<おおよそのスケジュール>
①コンセプト設計・ターゲット選定(1ヶ月半〜2ヶ月)
↓
②デザイン考案(1ヶ月)
↓
③サンプル作成(1ヶ月〜2ヶ月)
↓
④量産(1ヶ月〜2ヶ月)
↓
⑤納品(数日〜10日)
↓
⑥販売
①コンセプト設計・ターゲット選定
期間:1ヶ月半〜2ヶ月
どんなに急いでブランドを立ち上げたくても、まずしっかりと押さえておくべきなのが
・コンセプト設計
・ターゲット設定
です。
ブランドを成功させるためにはどんなに単品の洋服が素敵でもこのコンセプトとターゲットの部分が不明確だと売れるブランドになりません。
また、このコンセプトとターゲット選定は軽視されがちなのですが、今後のプランどの指針となる根幹になる部分なので丁寧に時間をかけて行う必要があります。
そのため、長くかかるようですがこれぐらいの時間はかけて行っていきます。
②デザイン考案
期間:1ヶ月
コンセプト設計やターゲットを元にデザインを考えていきます。
売れる商品にしていくにはしっかりとターゲットニーズを叶えたもの且つ市場のトレンドを踏まえたデザインにしていくことがコツです。
リサーチもしっかり行っていく必要もあるので、思ったよりも時間はかかると思います。
まずはデザインを考た後にデザインに合わせた素材も収集し選定します。
③サンプル作成
期間:1ヶ月〜2ヶ月
デザインと素材を合わせて指示書を作成しサンプル依頼を行います。
サンプル作成自体は2週間程度でできる場合もありますが、
・サンプルのチェックを行う
・修正箇所があれば修正サンプルを作成する
ため、少なくとも1ヶ月は見ましょう。
また、修正サンプル作成の回数が増えれば増えるほどその分時間も経費もかかるので、小ロットの場合はできたら修正1回までを目安に進めるようにしましょう。
④量産
期間:1ヶ月〜2ヶ月
生産する場所(国や工場)やアイテムによっても異なりますが、1ヶ月〜2ヶ月かかります。
量産に移る際に納期はいつ頃可能なのかメーカーさんや工場さんに確認しましょう。
⑤納品
期間:数日〜10日
納品に関しても生産する場所(国や工場)によっても異なりますが、数日〜10日かかります。
日本国内の場合は出荷翌日にでも届きますが、海外の場合は船か飛行機かで異なります。
<輸送にかかる日数>
飛行機の場合 →翌日〜数日
船の場合 →1週間〜10日
かかります。
この飛行機また船どちらになるかは主に「枚数」と「場所」が関係します。
小ロットもしくは遠方(東南アジアなど)の場合は飛行機の方が輸送費が安い場合もあれば、中国や韓国の場合は船の方が安い場合もあります。
これは都度、確認をするようにしましょう。
スケジュールに影響する日本の連休と中国の連休を知る
ということで、大まかなスケジュールをお伝えしたのですが、
これだけ分かっていたらスケジュールを考えてスムーズにいくか!?
というとそんなことはありません!
中でも服作りをする上で押さえておくべき重要なポイントが
日本と中国の大型連休を知っておく
ということです。
服作りのスケジュール組みにはこの連休も大きく関わってくるためです。
ここを押さえておかないと大きな失敗に陥る危険があります。
これはどこで服の生産を行うかにもよりますが、
・日本で生産をする場合 → 日本の連休
・中国で生産をする場合 →中国と日本の連休
のスケジュールを頭に入れながらスケジュールを組んでいきましょう。
ここからは日本と中国の絶対押さえるべき連休について伝えます。
①日本の連休
日本に住んでいれば日本の連休はご存知かと思いますがお伝えをしますね。
・年末年始 (12/末〜1/頭)
・GW (4/末〜5/頭)
・お盆 (8/中に1週間程度)
・シルバーウィーク (9月に1週間程度)
わかりやすくいうと大型連休と言われる時期は工場もメーカーもお休みになります。
世の中のお休みは大体同じなのでイメージはつくかと思いますが、想定しておきましょう。
②中国の連休
中国で生産を行う場合、この中国の連休を想定しないで企画をすると大誤算を招いてしまうため、事前に知っておきましょう。
ここでは、押さえるべき中国の祝日を5つ紹介します。
・春節
・清明節
・労働節
・中秋節
・国慶節
春節
時期:旧暦の1/1〜1週間程度(1/末〜2/頭)
いわゆる、旧正月です。
中国のお正月で最も重要とされている祝祭日です。中国の旧暦に基づいて毎年日にちが変わります。
工場は2週間ほど、生地屋さんに関しては1ヶ月ほどお休みになります。
そのため、この旧正月前のやりとり次第で納期が左右される重要な時期です。
旧正月を跨ぐ企画がある場合は1ヶ月は動かない時期が出るため、この分を加味してスケジュールを立てる必要があります。
逆にこの時期にコンセプトやターゲットを設定する時期に当てると企画が比較的スムーズにいくかと思います。
清明節
時期:4/5〜3日間(変動)
清明節は先祖を祭る時期で、日本でいうお盆に当たります。
お休みの期間は3日間になりますが、旧暦により毎年に日にちは変わります。
労働節
時期:5/1〜3日間(固定)
メーデーと呼ばれる日です。
中国だけでなく、さまざまな国が労働の日と定めています。
労働者のための権利を意識するための日という位置付けになっており、例年数日連休となります。
ここで注意したいのは日本のGWの時期と被ることです。
日本は5/1は企業によっては稼働している会社もありますが、中国はお休みのため実質
4/29〜5/5までは休み
と考えたでスケジュールを組んだ方が良いでしょう。
中秋節
時期:旧暦の8/15〜3日間(9/中〜末ごろ)
秋の真ん中にあたる8月の十五夜の日を「中秋」と呼び、この日の満月は一年で最も美しいとされています。
家族みんなが集まり、月を見ながら月餅や果物を食べて団欒し、豊作を祝います。
休み期間は3日間で旧暦により毎年変動します。
場合によっては国慶節と合わせて連休にすることがあります。
国慶節
時期:10/1〜1週間程度(固定)
10/1は中国の建国記念日です。
旧正月に並ぶ中国の大型連休となります。
1949年10月1日、天安門ひろばで毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言したことを記念し、方定休日とされています。
そのため、1週間〜10日ほど稼働がされなくなるので頭に入れておくべき重要な祝日となります。
スケジュール感を知って逆算で考える
これまでお伝えをしたとおり、洋服の企画から生産までにはそれなりの時間がかかります。
また、途中でもお伝えしましたが、洋服は生物なので適正な時期に適正な商品を販売しないと買ってもらえません。
夏になってアウターを売っても誰も買ってくれないですよね?
あと、起こっては欲しくないことですが全てがスムーズにいくとは限りません。
今日お伝えをしたことをしっかり理解していただいた上で
逆算で商品計画をする
余裕を持って行動する
ということ意識しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今日は、洋服の企画から生産までのおおよそのスケジュールをお伝えしました。
また、スケジュール感を知った上で、日本や中国の祝日も頭に入れて逆算で商品計画をすることが重要となってきますので、余裕を持って行動をしましょう。
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