アパレルブランドを立ち上げて洋服を売るには縫製工場に量産の依頼をしなければなりませんが、アパレル未経験だと
という方もいらっしゃるかと思います。
アパレル未経験だと縫製工場はどこでも同じと思われるかもしれませんが、実はそれぞれに特徴があり、工場によってできることとできないことがあります。
また、最終的に商品にすることを考えると同じ商品を縫製するのでも、工場選びを間違ってしまうと品質やコストに大きく影響が出てしまうため、工場選定はとても重要になります。
今日はアパレルブランド立ち上げ洋服作りの縫製工場選定で押さえるべきポイントをお伝えします!
アパレルブランド立ち上げ縫製工場選びの5つの基準
工場選びをするのにも、どんな基準で調べて問い合わせをしたら良いかわかりませんよね?
まずはどんな基準でどのように工場選びをしたらいいのかその基準を5つお伝えします!
ご自身の作りたい洋服がどれに当たるのかを考えながらチェックしてみてください。
<縫製工場選びの5つの基準>
- 小ロットか大量生産か
- どんな素材を使用するか
- どんなアイテムを生産するか
- 工場のサポート体制
- 日本生産か海外生産か
これを詳しく解説していきます!
①小ロットか大量生産か
1型でどのくらいの数を量産するのかによって依頼する工場が変わります。
小ロットか大量生産かはそのブランドのビジネスモデルや工場、生産する国の定める基準によって異なりますがここでは一般的な基準をお伝えします。
小ロットか大量生産かを判断する基準としては
- 小ロット 数十から数百件程度の生産量(1000枚以下)
- 大量生産 数千から数万件以上の生産量 (1000枚以上)
になります。
最近、コロナ以降はアパレル企業も小ロットで生産するブランドも増えてきており、基準が少し下がってきてはいます。
わかりやすくいうと1000枚に行くか行かないかで考えるとわかりやすいかと思います。
また、小ロットができる工場と大量生産ができる工場は工場の規模が違いお互いできることとできないことがあるので、それを加味して工場を探す必要があるので、それぞれの特徴を知っておきましょう。
<小ロットと大量生産の工場の特徴>
- 小ロット
新しいブランドやニッチ市場、高価格帯の製品、または季節やトレンドに応じた商品生産に使われます。<メリット>
・在庫リスクを低減できる
・市場の反応をテストしながら製品調整が可能<デメリット>
・値段が高くなる
・大量生産依頼をした場合に縫製が追いつかなくなる可能性がある - 大量生産
一般的な市場向けの製品や、低価格帯のファッションアイテムの生産に使われます。
<メリット>
・1枚当たりのコストを抑えることが可能
・大規模な市場への迅速な供給が可能<デメリット>
・小ロット生産の依頼をした場合にアップチャージになる
おそらくこのブログを読んでくださっているあなたは小ロットからのスタートになるかと思うので小ロットが対応できる工場を探すようにましょう。
②どんな素材を使用するか
工場というとどんな素材でも縫ってくれると思われがちなのですが、それは大間違いです!
実は、縫製工場は生産する素材によって工場が異なり、素材によって専門の工場が変わります。これを知らないと見当違いな工場に依頼することになってしまうのでしっかりおさえましょう。
大きく分けると3つのカテゴリーに分かれます。
<素材の3つのカテゴリー>
- 布帛 (Woven Fabric)
- カットソー(Knit Fabric、カット素材)
- ニット
これらがどんな素材なのか詳しく説明します。
①布帛(Woven Fabric)
布帛というのは、シャツやブラウスのように縦糸と横糸を交互に織り交ぜて作られた生地を使用したアイテムのことです。
<布帛の特徴>
- 構造がしっかりしていて形状が安定している。
- 伸縮性が少ないため、シャツやパンツ、ジャケットなどの形状を保つ必要がある衣類に適しています。
織って作らた
- チェック
- ストライプ
- 幾何学柄
- その他ジャガードなどの織り柄
のような柄物も布帛になります。
基本的には他の素材に対して伸縮性は少ないですが、最近は素材開発の技術が進んでいるので、布帛でもかなり伸縮性のある素材も開発はされてきています。
②カットソー(Knit Fabric、カット素材)
カットソーとは、Tシャツのような素材で丸編みと呼ばれる編み機を用いて糸をループ状に結んで作られる生地を使用して縫製されたアイテムです。
<カットソーの特徴>
- 伸縮性が高いため、動きやすい着心地のため、カジュアルウェアやスポーツアイテムに多く使用される。
- Tシャツやセーター、ドレスなど、身体にフィットするようなデザインにも適している。
主なアイテムとしては
- Tシャツ
- スウェット
などのカジュアルやスポーティーなアイテムですが、最近はカジュアルウェアの需要が増えているのでボトムスやジャケットなどの多くの商品にもカット素材が使用されています。
③ニット
ニットとは、カットソー同様に編みで作られる生地ですが、横編みと呼ばれる機械を使って作られたアイテムです。
<ニットの特徴>
- 厚みがあり、保温性が高いアイテムが多い。
- 主にセーターやカーディガン、冬のアクセサリー(マフラーや帽子など)に多く使用される。
ニットというと一般的には冬のアイテムのイメージはありますが、最近ではサマーニットなどの夏用のニットも出されるため、一年中アイテムを店頭で見ることができるようになりましたが、一般的には寒い時期の方が多く見られます。
また、布帛やカットソーと大きく異なる点としては、布帛やカットソーは生地を作ってからそれを裁断して縫製するのに対し、ニットは編みながら形成していくことです。
そのため、希望の糸が準備できたらすぐに形を作ることが可能です。
③どんなアイテムを生産するか
素材と同様に作りたいアイテムよっても工場が変わってきます。
特に特徴的なアイテムは専門の工場でないと縫製が不可な場合も多いため確認が必要です。
<主に専門の工場があるアイテム>
- デニム
- スポーツアイテム
- 下着
- アウター(ウールコートやダウン・中綿などの重衣料)
など
これらのアイテムはミシンや生産ラインや工程に特徴があり、一般的な工場では縫製が難しい可能性が高いです。
クオリティー重視の場合は専門工場で生産することをオススメしますが、ロットやコストの問題がある場合は、まずは縫製可能か確認してみましょう。
④工場のサポート体制
工場によって、やり方やできるサポート体制も違います。
例えば、できるだけコストを抑えて服作りをしたい場合はパターンを工場に依頼をしたりしますが、工場にパターンナーさんがいないとパターンを引いてもらうことはできません。
また、
- 生地や付属の調達
- プリントや刺繍などの2次加工の依頼
も依頼ができない場合は自分で別で探さないといけないため、どこまで依頼が可能なのかも確認しましょう。
⑤日本生産か海外生産か
生産工場を選ぶ際は、日本生産にするのか?海外生産にするのか?も大事なポイントです。
日本生産か海外生産にするのかはコストも大きく関わってきます。
日本生産と海外生産の特徴をお伝えします。
<日本生産と海外生産の特徴>
- 日本生産
<メリット>
・小ロットから生産が可能
・品質が安定している
・生産してすぐに納品が可能<デメリット>
・コストが高い
・大量生産をした場合、コストが莫大にかかる
- 海外生産
<メリット>
・大量生産に対応可能
・生産量に応じてコストメリットがある<デメリット>
・小ロットだと生産してもらえない可能性が大。またはアップチャージがかかる。
・日本製に対してはクオリティーが落ちる可能性がある
・生産量が多いと船での納品になるので、国によって時間がかかる
ここ15年でいうと中国生産を始め東南アジアにまで生産拠点が広がっています。
東南アジアまで行くと、日本のブランドで行くと
- UNIQLO
- GU
- ワークマン
など
超大量生産でリーズナブルなブランドに多いので一般的なブランドでは難しいのが現状です。
ただ、最近特にコロナ以降で行くと大量生産をして安い商品を売ることよりも、少し高くても良い商品を作る傾向になっているため、日本生産が見直しされています。
工場選びで注意すべき5つのポイント
工場選びの基準はまずみて欲しいポイントをお伝えしましたが、さらに良いブランドにするために注意していただきたい5つのポイントをお伝えします。
<注意してほしい5つのポイント>
- 品質管理の基準
- 生産能力と納期
- コスト面
- コミュニケーションとサービス
- 倫理的かつ環境に配慮した生産態勢
具体的にどんな点を注意するべきかこれを順に解説します!
①品質管理の基準
工場が製品の品質を保証するためにどのような品質管理体制を持っているかを確認しましょう。
<例>
- 製品の仕上がりや縫製の均一性
- 使用される生地の質
など
企業ブランドの場合は、その企業や業態(百貨店やSCなど)で品質基準が設けられています。
ご自身が作りたいブランドの商品がどのレベルになるのかを考え、それを基準に工場背景を選びましょう。
②生産能力と納期
工場のキャパがブランドの生産量に対応できるかどうか、また納期が計画通りに守られるかどうかも確認しましょう。
生産規模が大きな注文にも対応できるか、小ロット生産にも柔軟かどうかを見極めることが大切です。
また、大量生産を行う工場は比較的納品まで時間がかかり、小ロット対応可能な工場はクイックに対応が可能な可能性が高いです。
希望の納期に生産対応が可能なのかも工場選びをするための大事な基準です。
③コスト面
商品として販売をするためにはコストも重要なポイントです。
- 生産コスト
- 運送費用
- 関税
など
を元にコストを算出し最終的な製品価格にどう反映されるかを見積もります。
ブランドとして適切な適正で適正な品質の製品を提供できる工場を選びをしましょう。
④コミュニケーションとサービス
工場とのコミュニケーションがスムーズにできるかもポイントです。
日本の工場の方は日本語が通じますが、海外の工場の場合は日本語が通じない可能性もありますし、日本語がわかっても母国語ではないので細かいニュアンスまではわからない可能性があります。
言語の壁で細かい細かいニーズや変更に対して迅速に対応してもらえるかが、イメージした商品作りができるかどうかに直結するため、コミュニケーションがうまくいかないと物作りに影響します。
また、物の作りにはトラブルはつきものなので、アフターサービスやトラブル時の対応も確認しておきましょう。
⑤倫理的かつ環境に配慮した生産態勢
近年、消費者はサステナビリティや倫理的な生産に高い関心を持っています。
工場が労働条件に配慮しているか、環境保護基準を満たしているかを確認することも大切です。
これらをクリアしている工場を選ぶことは、ブランドイメージを向上させることにもつながりますので、そこまで意識をして工場選びをしましょう。
工場探しの方法
今まで、工場選びのコツをお伝えしてきましたが、とはいえ
と思われるかと思います。
最後にここでは工場探しの方法についてお伝えします。
<工場探しの方法>
- 知人に紹介してもらう
アパレル業界に詳しい方や工場に知り合いがいそうな人がいたら紹介してもらいましょう。 - ネットで探す
今日のブログでお伝えした工場の特徴を踏まえて、ネットで探しましょう。
ただ、これらだとアパレル未経験の場合は、スキルも経験もないため中々相手にされない可能性があります。
そんな場合は小ロットから生産可能で素材調達から縫製まで一気通貫でお願いできるOEMメーカーに依頼をするとスムーズです。
以前は、一般人がこのようなOEMメーカーに依頼することも難しかったのですが、コロナ以降はだんだん変わってきてアパレル未経験の一般人でも依頼がしやすくなっています。
また、中には商品作りだけでなくブランド立ち上げサポートまでを行っているメーカーもあるので、未経験でも安心して商品作りをすることが可能です。
私もアパレル未経験の方に対して、ブランドコンセプト作りから商品作りまでを丸っとサポートしています!
ODMメーカーさんとの提携で日本生産を始め、中国、韓国の生産も可能なため、それぞれの工場背景での見積もりも可能です。
現在では、アパレル未経験の会社員の方や主婦からインフルエンサーまでサポートしています。
アパレルブランドを立ち上げたい!けど、何からしたら良いかわからない方は下記の公式LINEよりぜひご相談ください!
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まとめ
いかがでしたか!?今日は工場選びの基準についてお伝えをしました。工場に依頼さえすればどんなアイテムでも縫ってもらえるという方が多いのですが、そうではないことがわかりましたか?
ぜひ、工場の特徴を押さえた上でご自身のブランドに合った工場を選びましょう。
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