よしみ
こんにちは!現役でアパレルデザイナーをしながら、アパレル未経験者のアパレルブランド立ち上げサポートをデザイン~服作成、集客まで トータルでサポートしているブランドプロデューサーのよしみです!
アパレルブランドのSNSを運用するにあたり、
Z世代にアプローチし、集客したいけどどうしたら良いかわかりません…
というご相談をよくいただきます。
アパレルに限らず、多くの業種でデジタルネイティブであるZ世代を上手に取り込みたいという企業さんも多いです。
そこで紹介したいのは、Z世代をターゲットとしたブランドを多く抱えて急成長しているyutoriのSNS運用の戦略です。
今日は、yutoriに学ぶ!Z世代の心を掴むアパレルブランドのSNSマーケティング事例についてお伝えします!
今急成長の大注目のアパレル企業「yutori」とは?
参照元:yutori公式HP
D2Cブランドを語るには今押さえておくべき大注目のアパレル企業があります!
その会社はyutoriです。
yutiriは東京を拠点にアジア全域での展開を目指すストリートカンパニーで多くのD2Cブランドを束ねる企業です。
企業の名前「yutori」は、日本語で「余裕」や「ゆとり」を意味し、精神的な余裕や生活の満足感を表すコンセプトに基づいています。
2018年6月にインスタで起業。
その起業のきっかけとなったインスタというのは、片石社長が当時会社員時代に働いていた会社でマーケティングの仕事をしており、インスタを見ていた際に「#古着女子と繋がりたい」というハッシュタグのボリュームが多いことに気づき立ち上げたのが「古着女子」というメディアアカウントです。
アカウントが1ヶ月で2〜3万人ぐらいフォロワーが伸びたことをきっかけにビジネスチャンスがあるのでは?いうことで、当初は古着をECシZョップで売るビジネスから開始し、現在はD2Cブランド事業を中心に成長しています。
2020年にはZOZOと提携し、2023年12月27日は東証グロース市場に上場という急成長を遂げており、2024年5月時点での取り扱いブランド数は24ブランドで、今後も取り扱いブランド数拡大が予定されています。
yutoriの主な特徴について
そんなゆとりの企業としての特徴は何でしょうか?
企業として行っている取り組みについてお伝えをします。
- デジタル文化と融合したブランドの創出
yutoriは、デジタル文化と個々のストーリーを掛け合わせたブランドを創出しています。
これにより、多様なジャンルの新世代ブランドを展開しており、ストリートファッションを中心に、トレンドに敏感な若者をターゲットにしています。ストリートという切り口ではありますが、ここのストーリーを掛け合わせたブランドだからこそ、よりターゲットに刺さりやすくなっています。
- 多岐にわたるブランドラインとインスタの活用
yutoriは24のブランドがありますが(2024年5月現在)、それぞれストリートスタイルを切り口に異なるスタイルやテーマに焦点を当てています。主なブランドは、「9090」や「PAMM」、「nemne ( ねんね )」などがあり、全22のブランドがSNSを活用してプロモーションを積極的に行っています。
- SDGsを意識したものづくり
環境に配慮した素材選びや製造プロセスを採用し、持続可能なファッションの推進にも力を入れていて、ものづくりの面でも時代に合ったものづくりを意識しています。これにより、エシカルファッションに関心を持つ顧客層にもアプローチしています。
コロナ禍でもZ世代から支持され、成長したのにはこのような面が考えられます。
yutoriが作るブランド作りの本質とは?
yutoriのマーケティングでいくと、この後詳しくお伝えしますが、
- リアリティーのあるコンテンツ
- UGCのシェア
- マルチチャネル展開
など
が特徴になりますが、そもそもブランド作りの点でいくと熱量のあるところに象徴を作るがという考え方が本質にあります。
yutoriの作るブランドは誰にでも刺さるようなマス向けのブランドではなく、サブカルチャーをベースとしたブランドです。
サブカルチャー好きな人の特徴というと、
- 個々のスタイルやアイデンティティを重視
- 自己表現の手段としてファッションを使っている
- 独自のファッションを楽しんでいる人
が多いです。
マス受けするようなトレンド重視のファッションとは違うため、学校ではそのセンスを理解してくれる人がいなくマイナーになりがちですが、SNSでは同じような興味を持つ人が繋がることができるのです。
特にインスタには、
大切な人や大好きなことと、あなたを近づけるというミッションがあるように、自分の興味があるものや好きなものと繋がれる場所です。
一般的にインフルエンサーというと1万人以上のフォロワーのいる人たちですが、そのようなサブカルを発信しているインフルエンサーはフォロワー3000〜5000人くらいと分母が少なくてもとても濃いファンが多く集まっており、そこに熱気のあるコミュニティーが生まれています。
そして、そこでは
- 自分のセンスをわかってくれる
- 自分がカッコいい、オシャレだと思うものをわかってくれる
という共感が生みだしており、それこそが濃いコミュニティー作りになっています。
yutoriは、そこで生まれた熱量高いカルチャーを象徴するブランドを作っており、SNSでは多くの企業が気づいておらずできていない、インスタの好きなものと繋がれれるところの本質をネイティブに理解して運用がされています。
Z世代の心を掴むyutoriのインスタ戦略とは?
そんなyutoriの強みは何といっても、SNSを駆使したオンライン販売で成長してきた現代らしいビジネススタイルで、社員の8割が20代というデジタルネイティブな感覚を活用したSNSマーケティングであり、そこにストリートブランドの要素を掛け合わせているのが特徴です。
そのため、yutoriのSNSを活用したマーケティング戦略はとても参考なりますし、SNSを活用したマーケティングはZ世代の心を掴むヒントが詰まっています。
Z世代の心を掴むyutoriのインスタ戦略
- 世界観を感じる高品質な画像や動画
- エンタメ性がありリアル感を共有したリール
- UGCのシェア
- 他ブランドや人気キャラとのコラボ
- ストーリーズの活用した親近感ある投稿
これを詳しく紹介していきます!
1. 世界観を感じる高品質な画像や動画
各ブランドごとにブランディングに合った高クオリティーな商品画像や動画を投稿しています。
yutoriには多くのブランドがあり、ストリートファッションという切り口で行くと似たようなブランドが多くなりそうですが、世界観の面でも差別化することでターゲットに届きやすくしています。
2.エンタメ性がありリアル感を共有したリール
yutoriでは、リールを積極的に活用し、短い動画の中でエンタメ性のある動画を投稿することで多くのユーザーから製品への興味をひいていますが、yutoriのブランドのインスタは、どのブランドも大きな脚色をせずに等身大の自然な様子を伝えているのが特徴です。
そのリールから、Z世代へアプローチするヒントを得ることができます。
リアル感のあるリール
まず一つ目が、リアル感のあるリールです。
自身の部屋を感じさせる部屋でのリールが日常の様子を切り取ったようなリアル感ある動画となっており親近感を感じさせます。
新店オープンのお知らせを他店舗のオープン日の様子を交えてリールにしているのもリアルな情報のシェアになっています。
フォロワーさんへの感謝を伝えて、よりファン化をさせる内容になっています。
再販のお知らせもユーザーからの強い要望によって実現したことを、コメントのシェアをしながら動画にしているのがリアルで信頼できる内容になっています。
また、共感を誘う内容もファン化をさせる要因になります。
このリールでは、バレンタインでチョコをあげた好きな人からのLINEのやり取りの様子を動画にしたリアル感のある内容で、それがこの世代の人には共感されやすい内容になっており、共感を呼ぶことでファン化もされやすくなります。
エンタメ性のあるリール
そして、2つ目がエンタメ性のあるリールです。
駅をイメージをコーデで表現したリールは、気になってつい最後まで見てしまう内容になっています。
また、トランジションを活用した商品紹介も、そのシーンがリアル感があり、日常の自然な切り取りを感じさせます。
気になる情報のシェア
3つ目が気になる情報のシェアです。
最近、アパレルブランドでは商品を購入してもらいやすくするために
をシェアするブランドが多いのですが、yutoriでは今Z世代を中心に人気の16タイプ診断テストのタイプをシェアすることでより親近感を持ってもらいやすくしています。
3. UGCのシェア
顧客がyutoriの服を着用している写真のシェア(UGC)を促しています。
そこで生まれたUGCを公式アカウントで主にストーリーズを活用してシェアすることで、
- 信頼性を高めることができる
- 着用イメージが湧きやすくなる
- 実際の顧客が着用した写真をシェアし、ユーザーの声を知ってもらえる
これにより、他のユーザーにも「自分も試してみたい!」という気持ちを起こさせるのと、信頼性と親近感を高めています。
また、影響力のあるインフルエンサーと協力して製品の宣伝をしています。
インフルエンサーには多くのフォロワーがいるので、その影響力を活用することでより多くの人々にブランドを知ってもらうことができます。
4. 他ブランドや人気キャラとのコラボ
ブランドのターゲットに関心が高い他ブランドや人気キャラとのコラボも行っています。
有名ブランドや人気キャラとのコラボは、新しくブランドに興味を持ってもらうきっかけにもなります。
有名ブランドや人気キャラとのコラボは、相手側のブランディングにも関わることなので簡単にコラボができるわけではありません。
コラボができるのは、ブランドへの信頼性もあるので、それをアピールすることもできます。
また、影響力のあるインフルエンサーを起用して製品を宣伝しています。
インフルエンサーは多くのフォロワーを持っているので、その影響力を活用することでより多くの人々にブランドを知ってもらうことができます。
5.ストーリーズを活用した親近感ある投稿
yutoriのブランドのインスタは、どのブランドもそのライフスタイルや人感を感じるような内容になっていますが、ストーリーズの活用も親近感を与える一つの要因になっています。
yutoriは多くのブランドが公式ECショップやZOZOを活用して販売をしていますが、リアルな店舗があるブランドではスタッフが自ら出ていたり、メッセージを添えた発信をすることで親近感を出しています。
多くのブランドでは、「憧れ」を提供していますが、yutoriのブランドでは「友達にいそうな親近感」を与えています。
好きなブランドのお店でこんな店員さんが待っているなら行ってみたい!といった発信になっています。
また、ブランドの裏側を感じさせるような内容も親近感を感じさせます。
新商品の販売までにこんな風に準備がされていることが伝わると商品の発売もとても楽しみになります。
究極のリアルを伝えるYoutube戦略
インスタの戦略を通じてZ世代には信頼性のあるリアルな描写が支持されるポイントであることがわかっていただけたかと思います。
そこで、よりリアルを伝えているのがYoutubeです。
yutoriの公式Youtube : ゆとらない日々アパレル企業の裏側
こちらのYoutubeでは、yutoriで働くスタッフの様子に密着した内容になっています。
主な内容
- リアルすぎるエグすぎる評価面談
- 新人アパレルデザイナーに1日密着
- コーデ対決
- ブランド立ち上げオーディション
など
アパレル企業のYoutubeでは多くが商品紹介やコーデ紹介の動画が多いのですが、こちらはアパレル企業のYoutubeでは珍しいドキュメンタリー仕立ての内容が多く、特に注目すべきは「リアルすぎるエグすぎる評価面談」という動画です。
yutoriはアパレル企業ならではの
という自由な服装で、お仕事スタイルも割と自由なようです。
あぐらで仕事をしているスタッフもいて、これはヤングアパレルあるあるなのでこの点もリアルだと感じます笑
なお、こちらの動画は社員に恐れられている「評価面談」について密着した内容で、四半期に一回行われる評価面談はたまに「ありがたい」という方もいますが、「怖い」「苦手」という人がほとんどで、恐れられています。
そんな、yutoriの評価面談は日々の成果に加えて人間としての成長に対しても評価をしているようです。
その実際の面談の様子は、演出なしのリアルな内容であることが伝わって面白いです。
また、自由な服装でチャラチャラした印象を感じさせるアパレル業界ですが、面談の内容を見るととても本質をついています。
ぜひ、続きはYoutubeで見ていただきたいですが、このような脚色なしのリアリティーある動画もファンを作る要因になっていると思われます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、yutoriのSNSから見る、Z世代の心を掴むインスタ運用のコツを紹介しました。
リアル感や親近感を与える投稿がZ世代の心を掴んでいることが伝わります。
トレンドはもちろんのこと、是非このような視点を意識して運用をしましょう。
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