アパレルブランドを立ち上げるにあたり
というご質問をよくいただきます。
そこで重要なのが、コンセプト設計とターゲット設定です。
これは、ブランド立ち上げは勿論のこと、アパレルブランド以外のビジネスをする上でも重要です。
さらに、成功するブランドにするためには、競合を知ってその中で自分の勝てるポジションを狙う必要があります。
そのために必要になるのが、3C分析とSTP分析になります。
今日は成功するアパレルブランドを作る!3C分析とSPT分析を使ったコンセプト設計の方法についてお伝えします!
3C分析とは?
3C分析は市場の状況を理解して、自身のビジネスの競争の優位性を見出すためのフレームワークです。
3つのCは
- Customer(顧客)
- Competitor(競合)
- Company(自社)
の頭文字をとっています。
この3つのCを分析することで、
- ターゲット市場のニーズ
- 競争環境
- 自社の強みと弱み
を把握することができるため、競合から勝つための戦略を立てるための基盤作りに役立ちます。
最強なのは、自分の強みが活かされ、ライバルがいなくお客さんがたくさんいるポジションになります。
3C分析の具体的な方法
では、3C分析は具体的にどのようにすれば良いのでしょうか?
ここでは、その具体的方法についてお伝えをします。
1. Customer(顧客)
顧客分析は、ターゲットとなる顧客の特性、ニーズ、購買行動を理解するために行います。
- 顧客分析のポイント
・人口統計: 年齢、性別、職業、所得、教育水準など。
・地理的要素: 居住地、気候、地域文化など。
・心理的要素: 価値観、ライフスタイル、興味・関心など。
・行動的要素: 購買頻度、購買動機、ブランドロイヤルティなど。 - 顧客分析の方法
・市場調査: アンケート、インタビュー、フォーカスグループなどを通じて直接顧客の意見を収集します。
・データ分析: 顧客データベースや購買履歴の分析を通じて、顧客の行動パターンを把握します。
・ペルソナ作成: ターゲット顧客の具体的なプロフィールを作成し、マーケティング戦略に反映させます。
2. Competitor(競合)
競合分析は、市場内の競合他社の動向を把握し、自社との差別化ポイントを見つけるために行います。
- 競合分析のポイント
・競合他社の特定: 直接の競合(同じ製品・サービスを提供する企業)と間接の競合(代替品を提供する企業)を特定します。
・競合他社の強みと弱み: 製品・サービスの品質、価格設定、マーケティング戦略、ブランドイメージなどを分析します。
・市場シェアとポジション: 各競合他社の市場シェアと市場内でのポジションを把握。
・SWOT分析: 競合他社の強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を評価します。 - 競合分析の方法
・競合製品のレビューと比較: 競合他社の製品やサービスを実際に試し、レビューを比較します。
・市場データの収集: 業界レポート、統計データ、マーケットリサーチを利用して競合の市場シェアを把握します。
・顧客のフィードバック: 顧客が競合他社についてどう感じているかを知るためのフィードバック収集します。
3. Company(自社)
自社分析は、自社の強みと弱みを明確にし、競争力を高めるための戦略を策定するために行います。
- 自社分析のポイント
自社のリソースと能力: 人的資源、技術力、財務状況、設備など。競争優位性: 他社に対する自社の独自の強みや、模倣しにくい要素。
製品・サービスのポートフォリオ: 提供する製品やサービスの種類、品質、価格帯。
ブランドイメージ: 市場での自社ブランドの認知度やイメージします。 - 自社分析の方法
・SWOT分析: 自社の強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を評価します。・財務分析: 損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー計算書などを分析し、財務状況を把握します。
・内部調査: 社内アンケートやインタビューを通じて、社員からのフィードバックを収集します。
3C分析の実践例
例えば、新しいカジュアルウェアブランドを立ち上げる場合の3C分析は以下のようになります。
- Customer(顧客)
ターゲット層: 18-30歳の都市部に住む若者ニーズ: トレンドを反映したデザイン、手頃な価格、高品質
購買行動: オンラインショッピングを好み、SNSで情報収集を行います。
- Competitor(競合)
主要競合: ユニクロ、H&M、ZARAなど強み: グローバルなブランド認知度、広範な製品ライン、高いコストパフォーマンス など
弱み: 大量生産によるデザインの個性の欠如、品質にバラつきがある など
- Company(自社)
強み: オリジナルデザイン、ターゲット層に特化した商品展開、高品質な素材の使用弱み: 新規参入のためのブランド認知度の低さ、限られたマーケティング予算
まずはこのように徹底的にリサーチをしていきましょう。
リサーチをしていくことで、
- 顧客にどのような需要があるのか
- 競合の強みや弱みなどの特徴
- 自社の強みや弱みなどの特徴
が見えてきます。
その上で、それをそれぞれの特徴を言語化していくことが重要です。
もし、ここで特徴が見えてこないようだと、分析が足りていない証拠です。
顧客の需要や悩みを知ることで、ブランドコンセプトやデザインの方向性が見えてきますし、自社と競合他社の特徴を比較することでどのようなポジションで攻めていくのかの方向性が見えてきます。
SPT分析とは?
3C分析をしていただいた上で行っていただきたいのがSTP分析です。
SPT分析とは市場の
- セグメンテーション(Segmentation)
- ターゲティング(Targeting)
- ポジショニング(Positioning)
の頭文字を取ったフレームワークで、具体的なターゲット顧客を定義し、その顧客に対してどのようにブランドを位置づけるかを決定するための方法です。
ターゲット市場を絞り込み、その市場でのポジショニングを明確にするために行います。
これを行うことで、似たようなコンセプトやターゲットの競合に対してどのように差別化し、どこを強みとして特化させていくのかの方向性を定めていくことができます。
なんだか無難で、どこにでもありそう…なコンセプトになっている場合はこのSTP分析ができていない可能性があります。
特に、「なんでもある」を狙いたくなるのですが、それをすると何の強みもなく見えてしまいます。
逆に、何でもできるとしても、特にどれかに特化しているような見せ方をしていると専門性が特化されているので、強みが見えてきます。
SPT分析の具体的な方法
では、STP分析は具体的にどのように行っていくのでしょうか?
その方法を解説していきます。
1. Segmentation(セグメンテーション)
市場を細分化し、特定のセグメントを見つけるプロセスです。
- セグメンテーションの基準
・地理的基準: 地域、都市、気候など・人口統計的基準: 年齢、性別、職業、所得、教育水準など
・心理的基準: ライフスタイル、価値観、性格、興味など
・行動的基準: 購買行動、使用頻度、ブランドロイヤルティ、購買理由などこれらを設定していきます。
- セグメンテーションの方法
・データ収集: 市場調査、アンケート、データ分析を行います。・クラスタリング: 顧客データをクラスタリングして似た特徴を持つグループを見つけます。
・ペルソナ作成: 各セグメントの代表的な顧客ペルソナを作成し、具体的なイメージを持ちましょう。
2. Targeting(ターゲティング)
選定したセグメントの中から、最も魅力的なターゲットを決定するプロセスです。
- ターゲティングの基準
・市場規模: セグメントの大きさと成長の可能性・収益性: セグメントの利益の可能性
・競争状況: 競合の数と強さ
・自社のリソース: 自社の強みとリソースがどれだけ活かせるかこれらを設定していきます。
- ターゲティングの戦略
・無差別型マーケティング: 全ての顧客に同じアプローチをする(例:コモディティ商品)・差別型マーケティグ: 各セグメントに異なるアプローチをする(例:異なる製品ライン)
・集中型マーケティング: 1つのセグメントに焦点を当てる(例:ニッチ市場)これらを設定していきます。
3. Positioning(ポジショニング)
ターゲット顧客に対してブランドの価値をどのように伝えるかを決めるプロセスです。
- ポジショニングの要素
・ユニークセリングプロポジション(USP): 競合他社にはない、顧客に提供する独自の価値・価値提案: 顧客が製品やサービスを利用することで得られるベネフィット
・ブランドメッセージ: ターゲット顧客に伝える一貫したメッセージ
- ポジショニングの手順
・競合分析: 競合他社のポジショニングを分析し、自社の差別化ポイントを見つけます。・ポジショニングマップ作成: 2つの主要な軸を使って、競合製品と自社製品の位置を視覚的にマッピングします。
・メッセージ開発: ターゲット顧客に向けたブランドメッセージを開発し、コミュニケーション戦略を策定する。
これらをSTPの順に行っていき、自分のポジションを探っていきましょう。
STP分析を具体的に行っていくには、3C分析の部分でどれだけ具体的にリサーチし分析ができているのかがとても重要になってきます。
ポジショニングMAPの作成の具体的方法と注意点
先の説明の通り、リサーチした内容をもとにポジショニングMAPに落とし込み、自分のポジションを探っていきますが、その具体的方法と注意点についてお伝えをします。
ポジショニングの具体的手順
- まずターゲットの情報を細分化し、どのセグメントにするのかを探ります。
▼ - 競合リサーチを元に、ターゲットに対して活かせる自社の強みを探ります。
▼ - 十字の線をかいて、上記の2つを通し縦横の軸を設定します。
▼ - 自社の強みの活かされてNo.1になれるポジションを狙います。
ポジショニングMAP作成時の注意点としては
- 自社が一番右上(No.1)になれる部分になるようなポジションを探る。
- 縦横の軸はそれぞれの反対側が対義語になるように設定をする
ということがポイントです。
また、ポジショニングは完璧に進めたいところですが、これでOKかどうかは世の中に題してみないとわからない部分もあります。
そのため、
- 最初からバシッとは決まらなくてOK!
- 仮で決まったら、まず進める!
- まずは出してみてニーズを探る
- アウトプットすることで自分の腹落ち感を確かめる。
ということを意識していき、焦らずやりながら慎重に決めていきましょう。
ポジショニングの例
例えば、新しいカジュアルウェアブランドを立ち上げる場合のSTP分析は例についてお伝えをします。
1. Segmentation
- 地理的基準: 都市部
- 人口統計的基準: 18-30歳の若者
- 心理的基準: 流行に敏感でファッションに興味がある
- 行動的基準: インフルエンサーの影響を受けやすく、オンラインショッピングを頻繁に利用する
2. Targeting
- ターゲットセグメント: 20-25歳の都市部に住む大学生と若い社会人、特にファッションに興味があり、インフルエンサーの影響を受けやすい層
- 戦略: 集中型マーケティングでこの特定の層に焦点を当て、専用のマーケティングキャンペーンを実施する
3. Positioning
- USP: トレンドを先取りし、手頃な価格で提供する高品質なカジュアルウェア
- 価値提案: 最新のトレンドを手軽に取り入れられる
- ブランドコンセプト: 「毎日をスタイリッシュに、手頃な価格で最高のファッションを届ける。」
まとめ
いかがでしたか!?今回は成功するブランドを作るコンセプト設計に必要3C分析とSTP分析についてお伝えをしました。
これを具体的に行うことで、ターゲットの需要に応えながら、差別化を行い自社の勝てるポジションを狙うことができます。
成功するためにはこの3C分析という3つのCのリサーチが基本となるので行いましょう。
>関連記事:【9割が間違ってる !】アパレルブランド立ち上げのターゲット設定とコンセプト設計についてはこの記事もオススメ
↓ ↓ ↓
お問合せはコチラ
ヴェッド好美のインスタではアパレルのインスタ集客について発信中📱
↓ ↓ ↓
インスタはコチラ