アパレルブランドの服作り

アパレルブランドの洋服はどのくらいの期間で生産できるの?各フェーズの注意点も解説

よしみ
よしみ
こんにちは!現役でアパレルデザイナーをしながら、アパレル未経験者のアパレルブランド立ち上げサポートをデザイン~服作成、集客まで トータルでサポートしているブランドプロデューサーのよしみです!

アパレルブランドを立ち上げるにあたって

2ヶ月後にブランドを立ち上げたいのですが、できますか?

というご相談をよくいただきます。

もし、あなたが既にアパレルブランドを運営しているのならそれは可能かもしれません。
大手の有名ブランドでも、アイテムや数量にもよりますが、オーダーを工場に入れてから生産に1ヶ月〜2ヶ月ほどは時間がかかります。

実際に縫うの自体は1週間ほどかもしれませんが、素材の調達や既に入っている縫製の仕事があるのでキャパがありません。
もし、ここですぐに縫える工場があるとしたら、あまりオーダーが入っていない工場の可能性が大です。

これからブランドを立ち上げる人にとっては、コンセプト設定からサンプル作成を経てオーダーになるので2ヶ月と言う時間はかなり現実的ではないです。

今日はアパレルブランドの洋服はどのくらいの期間で生産できるの?各フェーズの注意点も解説します!

アパレルブランドの洋服はどのくらいの期間で作れるの?各過程で必要な期間を解説!

まずは、アパレルブランドを立ち上げて洋服づくりをするにあたり、重要なのはどれくらいの期間で商品づくりができるのかを知る必要があります。

販売タイミングがいつなのかを設定し、その発売日に向けて全て逆算で行うので、このスケジュールを見間違えると希望の発売日に発売できず、結局商品が売れなかった。なんてことも考えられます。

ここでは、洋服作りの各過程でどれくらいの期間が必要なのかを紹介します。

1.サンプル作成

サンプル作成に必要な一般的な期間(1〜4週間)

アイテムや工場背景などにもよりますが、これくらいの期間がかかります。
まず、工場に依頼をする前に簡単にサンプル作成したいアイテムの情報を伝えてどのくらいサンプル作成に期間がかかるかを確認するとスムーズです。

サンプル作成の重要性

サンプル作成は洋服生産をする際に重要な過程です。
いきなり商品生産を行うのは大変危険な行為ですし、量産進行をする際の指標となるものになります。

特に、大量生産を行う場合はこのサンプル作成をして基準を定めないと、商品としての正解の指標がなくなってしまいますし、不完成の商品をお客様に届けるのは問題ですので、必ず作成しましょう。

デザインの確定と素材選定

サンプル作成には、デザインを決定させて

  • デザインの絵型とサイズスペック、仕様面を記載した詳細な仕様書
  • パターン(あれば)
  • サンプル作成する素材

の情報をひとまとめにして工場に依頼をしましょう

  • 工場でパターン作成ができない
  • パターンが特徴的
  • シルエットが肝

になるようなアイテムの場合はパタンナーさんにパターンを依頼しましょう。
パターン作成には1週間〜10日ほどかかります。

2.生産準備

生産準備期間(1〜2週間)

生産依頼をしたからといっていきなり

  • 裁断
  • 縫製

に進めるわけではありません。

  • 必要な資材や素材の調達
  • 生産ラインの確保と調整

といった準備が必要になります。

特に裁断をしたらすぐに縫製が始められるように準備をしておく必要がありますが、服地だけではなく

  • 付属
    ボタン、ファスナー、平ゴムなど
  • 副資材
    洗濯ネーム、ブランドネーム、下げ札

の準備をして先に工場へ送り込む必要があります。
これが揃っていないと縫製が始められません。

特に注意して欲しいのはファスナーは手配に時間がかかるので、オーダーが入った段階ですぐにファスナーの手配をしましょう。
また、大量生産のように生地の生産から行う場合は生地の生産にも1ヶ月から2ヶ月かかるので、先にオーダーを入れて生地生産をしてもらう必要があります。

4.本生産

一般的な生産期間(4〜8週間)

アイテムや工場背景にもよりますが、一般的には1ヶ月から2ヶ月ほどかかります。

生産工程の流れ

一般的な生産の工程は下記のように行います。

  • 生地の検反
    生地に不良がないか確認します。
  • 裁断
    型紙に合わせて生地をカットします。
    *これ以降はデザインの変更はできません。
  • 縫製
     サンプルに合わせて洋服の縫製を行います。
生産中の品質管理とトラブル対応

量産中は、オーダーしたからもう大丈夫。ではなく、

  • スケジュール通り
  • 指示通り

進行がされているのか、工場との連絡を密にとって進捗確認をしましょう。

ただ、トラブルはできるだけ無いように細心の注意をして進めますが、どんなに注意していても起きてしまう問題はあります。

そのような時は、工場の連絡に対して迅速に対応し、できるだけトラブルが最小限で済むようにします。
放置をすればするほど、問題は大きくなります。

・関連記事:アパレルブランド立ち上げで知っておきたい!ブランド運営で起こり得るトラブルと解決方法についてはこちら

5.検品と納品準備

検品と納品準備期間(1〜2週間)

縫製が終わったらすぐに出荷ができるわけではなく、検品を行います。
検品ができた商品は袋詰めやハンガー掛けの作業までいきます。

検品の重要性

検品を行い、

  • 縫製不良がないか
  • しわや汚れがないか
  • サイズ不良がないか
  • 洗濯ネームやブランドネームの付け位置が合っているか
    など

のチェックを行います。
この検品をすることで、一定のクオリティーの商品をお客様に届けることが可能になります。

納品前の最終チェックポイント

納品の前には、工場から

  • 先上げ
  • 納前

と呼ばれる、工場で量産と同じ条件で作成した商品サンプルを送ってもらいチェックをしましょう。

先ほどの検品ポイントと同様に

  • 縫製不良がないか
  • しわや汚れがないか
  • サイズ不良がないか
  • 洗濯ネームやブランドネームの付け位置が合っているか
  • 最終の段階で修正した点が直っているか

のチェックを行います。

6.納品

納品期間(1週間〜10日)

納品までは、どこの国で作られた商品かによっても変わってきますが、1週間〜10日で、中国の場合は約1週間です。

納品までの流れ

納品の方法には、

  • Ship (船便)
  • Air (空便)

の2種類があります。

船の方が時間はかかりますが、コストが安いのでできるだけコストを抑えたいリーズナブルな商品の場合はShipで送ります。

中国での生産のほとんどはShipで、かなり急ぎの場合はイレギュラーでAirします。

また、最近では東南アジアでの生産も盛んになっていますが、東南アジアは距離があるので、Shipだとかなりの時間がかかります。
そのため、納期までの時間がない商品はAirをすることが多いです。

納品までの流れ

  • 検品会社または工場から出荷
     ▼
  • Ship または Air で輸送
     ▼
  • 物流倉庫 または 指定の事務所などの場所に送付
配送方法とコスト

納品がされたら、お客様へ商品をお届けしましょう。

配送会社によって、コストや送れるサイズも変わってくるのでリサーチをして決めましょう。

・関連記事:2024年最新!アパレルブランド立ち上げ商品発送の業者選びのコツと4社特徴徹底比較についてはこちら

洋服の商品作りの各過程で注意すべきこと

洋服づくりをスムーズに進めるためには、洋服づくりの各過程で注意すべきポイントがあります。

その特筆すべきポイントをお伝えします。

サンプル作成時に意識すべきこと

  1. 詳細なデザイン仕様書の準備
    サンプルを作成する際には、デザインの詳細な仕様書を準備することが重要です。
    工場の方は中国などの海外の方である可能性もあります。海外の人でもわかりやすい伝わる指示書を準備することで、正確にデザインを再現しやすくなりますし、質問も少ないのでスムーズにサンプル進行できます。
  2. 素材の選定と調達
    素材の選定と調達には時間がかかる場合があります。
    特に特殊な素材を使用する場合は、事前にリードタイムを確認しておくことが必要です。
  3. フィッティングと修正の時間を確保
    サンプルが完成したら、フィッティングを行い、必要な修正を加え再サンプルの作成をします。
    サンプル作成が1度で完了すれば良いのですが、ほとんどの場合、このプロセスに数回必要になるので、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
  4. コミュニケーションの確立
    工場やメーカーとのコミュニケーションを円滑に保つことが重要です。
    進捗状況を定期的に確認し、問題が発生した際には迅速に対応できるようにしておきます。

生産時に意識すべきこと

  1. 生産計画の明確化
    生産計画を詳細に立て、各ステップのスケジュールを明確にしすることで、生産の進行状況を管理しやすくなります。
  2. 生産ラインの確保と調整
    生産ラインを確保し、必要な調整を行います。
    生産開始前に全ての準備が整っていることを確認し、スムーズな生産を目指します。
  3. 品質管理の徹底
    生産中の品質管理を徹底します。
    定期的な品質チェックを行い、問題が発生した場合は早期に対処します。
  4. バッファ期間の設定
    生産スケジュールには予期しない遅延を考慮してバッファ期間を設定します。
    これにより、納期に遅れが生じないようにします。
  5. トラブル対応の準備
    生産中に発生する可能性のあるトラブルに対して、迅速に対応できる体制を整えます。
    予備の素材や代替の工場を事前に確保しておくことも考慮しておきます。

納品時に意識すべきこと

  1. 検品の徹底
    生産が完了したら、全ての製品を徹底的に検品します。
    品質に問題がないことを確認し、不良品が混在しないようにします。
  2. 配送業者の選定
    信頼できる配送業者を選定し、納期通りに製品が届けられるように手配します。
    配送状況を追跡できるシステムを活用すると顧客に対して親切です。
  3. 納品後のフォローアップ
    納品後には、顧客からのフィードバックを収集し、次回の生産に反映させます。
    また、万が一の問題に対して迅速に対応するための体制を整えまあしょう。

まとめ

いかがでしたか!?
今回はアパレル製品のサンプル作成から納品までにかかる期間についてお伝えをしました。
商品作りというのは、逆算で行っていくものなので、どのくらいの生産期間がかかるのかを事前に確認して進めることが重要です。逆算をしてスケジュール確認をすることを徹底しましょう。

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