アパレルブランドを立ち上げて洋服を作るのに
という質問をよくいただきます。
洋服を生産するのに服地が手配できないと服にできないので材料をどう手配したらいいのかと疑問に思う方も多いです。
これには作る洋服の枚数や素材の内容によっても異なります。
今日はアパレルブランド立ち上げ服地の手配方法と生地屋の特徴について紹介をしていきます!
生地はどこで手配すればいいの?
洋服の生地というと街中の生地屋さんで売っているイメージかもしれませんが、世の中に出ている洋服の生地はそのような街中の生地屋さんで調達しているわけではありません。
街中の生地屋さんは趣味で洋服制作をしたり、少数量の洋服を生産するのには良いのですが、ある程度の量の洋服を作成するには
生地が高くなり、利益率が低くなるため使用しません。
また、街の生地屋さんの生地の種類も少ないですよね。
では、どこで生地を手配するのかというと
①日本の生地メーカーの生地
②中国や韓国の生地市場
③工場で生産した生地
④中国や韓国の生地生地メーカーの生地
になります。
どのように選んだらいいのかというと、
<小ロット>
①日本の生地メーカーの生地
②中国や韓国の生地市場
<大量生産>
③工場で生産した生地
④中国や韓国の生地生地メーカーの生地
というように考えていただければと思います。
例えば、UNIQLOなどの大量生産をしているようなブランドの場合は
①日本の生地メーカーの生地
②中国や韓国の生地市場
は基本的に使用しません。
理由としては、これらの生地を使用すると生地値が高くつくため、オリジナルで生地を作成しています。
UNIQLOの場合は正確にいうと使用しているかもしれませんが、既に生地メーカーと組んでいたとしても生地メーカーの持っている生地をそのまま使うことはありません。
UNIQLOのようなブランドは機能性なども重視して生地の使用をしているので、市場に出回っている生地ではなく、独自で生地を開発して生地の生産をしています。
そのため、生地の開発期間や色を染めたりと生地の手配にはとても時間がかかります。
小ロットが日本の生地屋の生地や中国や韓国の市場を使う理由
オリジナルで生産をした方が安くすることができるのですが、オリジナルで生地を生産するのには
ロットが必要となります。
そのため、ロットに満たない場合はアップチャージを取られてしまうので結果的に高くつくことになります。
一方、日本の生地屋さんの生地や中国、韓国の市場生地の良い点はすでに各素材に色がついた生地のストックがあるため、そこから選ばば良いので生地を染める必要がなく、生地の在庫さえあればすぐに使用できるのがメリットとなります。
各生地の特徴とは?
では、ここでは各調達場所の特徴を詳しくお伝えをします。
①日本の生地メーカーの生地
日本には量産用に使用する生地を扱う生地屋業者があります。
そこで生地の手配をする用法です。
小ロットでも使える生地を扱うメーカーにはどんな企業があるかというと
<主な生地メーカー>
・スタイレム
・SUNWELL
・双日(VANCET)
・宇仁繊維(小紋工房)
・ヤギ
など
になります。
これらの生地屋の特徴は少量からの生地売りをしてもらえるのと、スワッチという生地見本帳が大量にあり、その中にも豊富なカラーバリエーションがあるため生地や色のセレクトが簡単にできる点です。
在庫さえあれば、すぐに調達することが可能です。
個人での取引もできなくはないのですが、突然連絡をしても個人では取引はしてもらいにくいです。
そのため、OEMメーカーや繊維商社などを通して生地の収集をし、生地の調達してもらうことでスムーズに調達が可能です。
また、たまに生地屋さんが行う生地の展示会がビッグサイトや国際フォーラムで開催されます。
そのような展示会に行って名刺交換をすると比較的取引開始がしやすくなります。
日本の生地メーカーの生地はクオリティーは高いのですが、同時に生地値も高いのが特徴です。
そのため、日本生地のクオリティーが必須の場合や日本製を売りにしていきたい場合はお勧めしますが、ターゲットやコンセプトによってはコストが高くなる要因となるので検討しましょう。
②中国や韓国の生地市場
中国や韓国には生地市場というのが存在しており、大量の生地を見ることができます。
日本の生地メーカーの生地と同様にスワッチがたくさんあるので、スワッチを手配し
・生地情報
・使用したい色
を伝えれば、在庫さえあればすぐに手配が可能です。
また、日本の生地メーカーの生地に比べて生地値が安いのも特徴です。
スワッチにある色以外の色をオーダーすることも可能ですが、生地を染めるのに生地ロットが必要になります。その生地自体や生地屋によって基準は異なりますが、
生地ロットは500〜1,000m以上は必要になります。
そのため、まとまった枚数がないとオリジナルの色をオーダーすることが難しいので、小ロットの場合は基本的にスワッチの中にある色からセレクトすることとなります。
また、生地クオリティーについては日本の生地に比べると安定がしないのも事実です。
中国や韓国の生地を使用する場合は、量産に入る前に生地検査と呼ばれる生地の検査を行なって生地の基準がクリアしているかを確認します。
しかし、トレンドと安さ重視で生地のクオリティーは重視しないようなブランドの場合はこの生地検査をスキップするケースもありますが、生地の問題が後々販売後に消費者からのクレームにつながる可能性もあり、ブランドイメージにも関わってくるので生地検査はすることをオススメします。
市場の生地は現地の市場に行くと手配が可能ですが、言語力がないとやり取りが難しいのと手配の度に中国や韓国に行くのは大変なことなので、OEMメーカーを通して手配するのが一般的となります。
③工場で生産した生地
大量生産の場合は工場の背景で生産した生地を使用することが一般的です。
理由は
オリジナルで生産した方が安く生地を作れるから
です。
生地を紡績から行い、オリジナルの色を付けて生産をします。
オリジナルの色をつけるためにはどんな色にしたいのかの指示をする必要があり、量産で染める色の指針となる参考色とするビーカーと呼ばれる色見本を作成してから量産に入ります。
既にあるスワッチから選ぶのと違い、生地の生産には時間がかかるのですぐには手配はできません。
数量や生地によっても異なりますが、生地生産に30〜50日ほどかかることが多いです。
クオリティーに関しては市場の生地に対して安定しています。
④中国や韓国の生地メーカーの生地
中国や韓国の生地メーカーの生地もあります。
この中国の韓国の生地メーカーに関しては、工場と提携していることも多く個人でいきなりコンタクトを取ることは難しいです。
基本的には大量生産をするブランドに向けて工場やメーカー、繊維商社から提案があることで使用が可能です。
使用する場合は生地をセレクト後に生地在庫があればすぐに使用が可能ですが、ない場合は紡績から行います。
生地が調達できたらオリジナルの色に染めるためにビーカーを取り、その後生地染めを行うので、生地調達までには30〜50日ほどかかります。
小ロットで工場生地を使う方法
とはいえ、小ロットでも工場生地を使いたい。という方もいらっしゃるでしょう。
基本的には難しいのですが、小ロットでも工場生地を使えるチャンスはあります。
工場の在庫生地を使う方法です。
これは、大量生産を行ったブランドの生地の残反を使用する方法で、運よく使いたい生地の残反があれば使用することが可能です。
これをすることでのメリットは大量生産でないと使えないようなある程度のクオリティーの生地がリーズナブルに手配できるという点です。
何故、リーズナブルに手に入るかというと、大量生産向けに作られた生地だからです。
また、生地屋側も残反は使用されなければ捨てるだけになってしまうので、使用してもらえることは嬉しいことです。
ただ、この場合は残反についている色からしかセレクトができないのがデメリットとなります。
また、工場生地の残反を手配するには工場との関係性も必要なため、一般的にはなかなか手配は厳しく、手配できる時はごく稀で運の良いことです。
まとめ
いかがでしたか?
服地を手配する方法についてお伝えをしましたが、服地は作りたい数量やコ目指すストによっても手配する場所が異なってきます。
ご自身のブランドのブランディングなども踏まえてセレクトしましょう。
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