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約7割のコスト削減も!アパレル業界のAIモデル起用のメリットと活用事例紹介

よしみ
よしみ
こんにちは!現役でアパレルデザイナーをしながら、アパレル未経験者のアパレルブランド立ち上げサポートをデザイン~服作成、集客まで トータルでサポートしているブランドプロデューサーのよしみです!

アパレルブランドを運営するにあたり、洋服を作って終わりではなく、その洋服を販促するために、

  • ECショップ開設
  • インスタ運用
    など

が必要になります。

その際に必要になってくるのが洋服を着用してくれるモデルです。

初めは自分で着用したり、友達に着用してもらったりで対応していくとして、少しずつブランドも大きくなったら

プロのモデルさんを使いたいな…

というという場面も出てくるでしょう。

とはいえ、プロのモデルさんを使用するためには時間もお金もかかります。

それを解決するのに今注目なのがAIモデルで、既にアパレルブランドやアパレル企業での起用がされていて注目を浴びています。

今日は約7割のコスト削減も!アパレル業界のAIモデル起用のメリットと活用事例紹介をお伝えします!

アパレル業界におけるAIモデルの将来性とは?

この一年半ほどの間でAIの盛り上がりが増しており、ものすごいスピードでAIの技術力が進化し、日に日にできることが増えています。

1年ほど前にはAI俳優による映画がハリウッドで作成がされたりと、今では生身の人間が動いているかのような精巧な動画や画像をAIで作成することも可能になりました。

その波は、アパレル業界にも来ており、AIモデルを活用したプロモーションが大手ブランドや大手百貨店を中心に導入が始まっています。

日本でも2022年3月には、AI model株式会社が運営する「AI model」のサービスが開始され注目を浴びています。

出典:AI model

公式サイトによると、AIモデルの導入により

  • 撮影コスト70%減
  • クリック率が240%
  • 売上が133%
  • ページ滞在時間が120%上昇
  • ページ離脱率が95%減少

というデータを公開しており、モデルとの契約コストを抑えるながら、効果を出すことができる点が魅力です。

アパレルブランドでECショップで商品販売をする場合は商品のみの画像だけではなく、着用イメージがないと商品の魅力が伝わりづらく、購入されにくくなるため、着画は必須となりますが、プロのモデルを多数起用するほどの経費がない企業やブランドもあります。

しかし、AIモデルを活用することで

  • 複数のモデル
  • 様々なシーン
  • 様々なポージング
  • 様々なメイク・ヘアメイク

を使用したプロモーションに期待ができます。

AIモデルを起用することで、モデルの仕事が奪われるのは?という懸念も言われていますが、経費のある企業は引き続きプロのモデルの起用をしながら、経費がさけず今まで実在のモデルの起用ができなかった企業やブランドにとって、AIモデルは今後の将来性が見込めるでしょう。

AIモデルを活用するメリット

では、AIモデルを活用するメリットは何なのでしょうか?
AIモデルを活用するメリットをお伝えします。

AIモデルを活用するメリット

  1. コスト削減
  2. 差別化ができる
  3. パーソナライズされたクリエイティブ作成
  4. スキャンダルの回避

これを解説していきます。

1.コストと時間の削減

まず、初めに言えるのがコスト削減です。

撮影というと、モデルさんを起用することだけを考えるかもしれませんが

  • プロのモデルさんを起用
  • 撮影スタジオを借りる
  • ヘアメイク担当を起用
  • プロのカメラマンを起用
    など

これらには全てコストがかかります。

また、お金がかかるだけではなく、スケジュールの調整もしなければならず全ての方が一流の人気の方ならその分調整も難しくなります。

誰かが体調不良などになったらまた調整をしなければなりませんが、アパレルブランドの商品は「生もの」です。
トレンドもあるのでスピードが勝負となる世界でスケジュールの調整は簡単ではありません。

その問題をAIモデルを活用することで軽減することができます。

2.差別化ができる

続いては、差別化の問題です。

ブランドイメージに合わせてモデルを起用して差別化を図りたくても、競合と同じモデルを使わざるを得なかったり、専属契約まではコストがかけられないという問題があります。

特に、コロナ禍は海外と日本を行き来することができなかったため、どのブランドも日本に住んでいる同じ外国人モデルを起用していたたので、そのブランドのオリジナル性に欠け、外国人モデルを起用したブランドは見え方が似たり寄ったりになっていました。

AIモデルを起用することで、自ブランドオリジナルのモデルを生成することができるので、オリジナル性を出すことができます。

3.パーソナライズされたクリエイティブ作成

同じ商品でも、モデルさんによって商品の見え方やイメージが変わります。

オーディションで最終的に決めたモデルさんよりも落選した人の方が購買や認知拡大に繋がるヴィジュアルを作れたのではないかという仮説が生まれても簡単に検証できないのが事実です。

どのモデルさんがどの商品を着用したら売上げがどのように変わるのか?の検証をしたくても、複数のモデルさんを起用するにはその分コストや時間もかかります。

しかし、AIモデルを活用することで同じ商品でも

  • コディネートの違い
  • 身長別
  • 体型別
    など

のバリエーションにより、顧客にフィットした情報を届けやすくなるため、購入されやすくなるクリエイティブを作成することができます。

4.スキャンダルの回避

最後にスキャンダルの回避です。

実在する芸能人やインフルエンサーと比べて、生成AIを使ったモデルの最大のメリットはスキャンダルがない点です。

XやSNS上での炎上やプライベートのスキャンダルが企業の信頼にもつながり、大手企業でもその影響を受けています。

しかし、AIモデルを活用することで、企業が不安を抱えるそのような不安や問題は起こらないので未然に回避することが可能なのです。

アパレルのAIモデル活用事例

では、どんな企業やブランドがAIモデルを活用しているのでしょうか?
アパレル業界での活用事例を紹介します。

Levi’s®(リーバイス)

出典:Lalaland.ai(ララランド.ai)

ジーンズブランドのLevi’s®は、オランダのデジタルファッションスタジオ「Lalaland.ai(ララランド.ai)」との提携をし、AIモデルを起用しています。

このシステムでは、ユーザーが自身の体型や年齢、肌の色などを反映させた仮想モデルを作成することができるため、より自分に近いモデルの着用イメージを確認することができるのが魅力的です。

三越伊勢丹

出典:PLUG IN Editorial

三越伊勢丹が運営しているISETAN STUDIOでは、AI model株式会社と協業し、AIモデルを導入することを発表しています。

これにより、ファッション撮影の際に生じるさまざまな制約を無くし、モデル起用の視野を広げて効率化を図っています。
また、2023年12月のファッション・ライフスタイル雑貨展示会「PLUG IN Editorial」で、モデル撮影+AI モデルによる画像生成をした撮影会サービスを実施して反響を呼びました。

PAL

株式会社パルが運営するPAL CLOSETでは、AIモデルというのとは少し異なりますが、AIを活用して自分の顔を合成することでスタイリングを確認できるサービスを導入しています。

たった30秒で自分の顔を合成して自分が着用しているかのようなイメージを確認することができるので、イメージが湧きやすくなり購入されやすくなります。

これに体型なども反映できるAIモデルが導入がされれば、よりパーソナライズされたECサイトになると将来性を感じます。

また、PAL CLOSETではAIコミュニケーションソリューションを提供するAIQ株式会社と共同で開発したAIスタッフ「ファッションメイト」を用いて、インフルエンサースタッフからAIで接客を受けられるサービスも行なっています。

13日間のテスト期間には約200名のファッションメイトが接客を行い、10,000回以上の会話を通じてAI接客の可能性を検証し、その結果、ファッションメイトによるAI接客から17,000円台のジャケットを含む複数の商品が購入される成果を上げたということです。

AIスタッフ『ファッションメイト』は、インフルエンサースタッフのインスタ投稿を分析・学習し、それぞれのスタッフの個性を活かしたコミュニケーションを提供することができ、より顧客にフィットした新たな顧客体験を生み出しています。

これにより、AI接客の高いポテンシャルを確認できると共に、AIモデルからの接客も近い将来行われそうです。

しまむらのインスタでAIモデル「るな」がインスタ発信開始!

そんな中、日本の大手ファッションチェーン、「ファッションセンターしまむら」が、タキヒヨー株式会社とAI model株式会社との共同でAIモデル「瑠菜(るな)」を使ったインスタアカウントを開設し、5/13から投稿開始して話題となっています。

Luna I るな

見るからに実在するモデルさんのように見えるAIモデルのるなは

  • 服飾専門学生
  • ファッションモデルを目指す
  • 20歳

とういう設定で人感を出した発信をしています。

プライベートの様子を物撮りで発信するのは今までの発信でもできたことであり勿論のこと、自身が着用した様子の画像も投稿されているので、より人感を出した演出となっています。

その着用シーンの様子も

  • 自宅
  • 外出
  • ロケ

にわたり、ポージングも自然なポージングで多岐にわたっており、ロケの画像でいくとヘアメイクやメイクもされて他の写真とはまた別の雰囲気が表現されています。

このように、場所もポージングも自由に選べて、着せたい服を着せられるという点が今後可能性を感じます。

アパレルブランドのアカウントでは、ブランディングを重視するあまり人感を感じさせないアカウントも多いですが、AIモデルはブランディングの一貫性を保ちながら顧客が欲しい情報も発信できるのが良い点ですし、このようなAIモデルを起用したアカウントが今後増えていくでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回はアパレル業界におけるAIモデルの活用についてお伝えをしました。AIモデルのは今後様々な面でメリットがあり、可能性を感じます。
AIモデルが実在のモデルさんの仕事を奪うのではないかという問題もありますが、実在するモデルさんとバランスを持って活用することで、よりアパレルの認知拡大や集客販売に活用し発展させることができそうです。

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